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●海外展開のための4つの課題

本日は、住友銀行(現三井住友銀行)、あるいはソニー、AIGで学んだことの中から、海外進出、あるいは海外経営についての私の失敗談をお話ししたいと思う。

私は住友銀行では、国際部門の企画畑を歩み、銀行員人生の中の17年間をニューヨーク勤務で過ごした。銀行の国際部門の企画セクションは、ちょうど企業のCFOスタッフの機能に当たると言えるかもしれない。国際経理・国際税務部門の管理から、海外取引、M&Aの際のデューデリジェンスや資金調達といったさまざまな面で、CFOの機能に近いものになっていた。

ソニーでは4年間、デピュティーCFO、CAO、CIOなどとタイトルは変わったが、経理と税務は一貫して担当してきた。AIGに移ってからは、企業のグローバルなリスク管理について、リスクヘッジのご相談にあずからせていただいた。

2009年から富士火災のCEOを仰せつかったが、この1年間は炎上中の火事の真っ只中に飛び込んだようなものだった。火消しに追われ、財務のリストラに専念した。今回AIU(現AIUチャーティス)から、社長、COOに来てもらい、ようやく一息ついているのが実状である。

こうした経験から、今、私なりに考えていること、学んだことを四つの分野に分けてお話したい。

1.M&A出資案件への対応
2.財務面から見た海外経営、リスク管理
3.海外子会社の経営リスク
4.中国市場について

 

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