多くの日本企業にとって、M&A は不可欠な経営戦略のツールとなっていますが、その一方で M&A の経験不足やスキル不足が大きな課題となり、競争環境を正確に把握できずにリスクの高い投資を実行した結果、多額の減損を余儀なくされるケースも珍しくありません。日本CFO協会は、2013年度より経済産業省「高度金融人材産学協議会」に協力する形で、日本企業のM&Aに関する課題の検討をしてまいりましたが、M&A力はM&A経験によってある程度向上できることがわかり、M&A能力開発プログラムの開発を進めて参りました。
M&A能力開発プログラムとは、経済産業省「高度金融人材産学協議会」の検討にルーツを有する、M&A全体俯瞰の視点で、そのプロセスを疑似体験/追体験できる、本質的な理解と腹落ちを追求した、これまでにない新しい体系の実践型教育プログラムです。
《体験型・個別スキルコース》順次開講!
第一弾:<ケースで学ぶ!『分かったつもり』で終わらせない企業価値評価>講座(全2回)
〔前編〕3/12(木)、〔後編〕3/19(木)
企業価値評価(バリュエーション)など、ファイナンス理論に関する指南書やセミナーに触れて「理解できたつもり」になったものの、実務で活かす機会に恵まれない、との声を数多くお聞きします。
しかしながら、実際に買収案件が持ち込まれた際などには、理論や計算結果を盲信したり 専門家任せにしたりせず、どのような基礎データに基づき、いかに自分なりのモノサシをもって分析結果を解釈できるか否かが、意思決定材料としての質を大きく左右します。あなたはそんな「実態」を体感できているでしょうか?
本講座のねらい
本講座では、実在する上場企業をケース題材として、M&Aに不可欠な企業価値評価のプロセスを、ステップバイステップで実体験いただきます。経験豊かな講師が、次のような疑問について皆様とディスカッションを重ねつつ、事業会社での実体験に基づきコーチング致します。
- 資本コストはどのように算出するのか?
- 企業価値創造のバリュードライバーとはどのようなものなのか?
- 買収先のバリューアップのオポチュニティはどのように見つけ出すのか?
- 買収プレミアムはどのように設定、評価するのか?
- なぜ買収発表後に株価が下落するのか?
講座の特徴
- 日産自動車の社内アナリストとして活躍した講師との対話形式!
財務部にてCFO(ティエリー・ムロンゲ氏)のアドバイザーとして財務戦略策定に従事し、IR部ではCEO(カルロス・ゴーン氏)のアドバイザーとして、企業価値分析・財務戦略策定に留まらず、CEOの投資家コミュニケーション戦略の策定にも携わった実績を持つ、手島直樹氏とご一緒に「実務で使えるバリュエーション・スキル」を身につけませんか? - 前・後編(各半日)の全2回にわたって実務を定着
前編では、バリュエーションの前工程として重要な、企業価値フォーカス型財務分析(財務指標分析、ベンチマーク、資本コスト算出)についてじっくり議論。後編では、対象企業の予測財務モデリングなども手を動かしていただきながら、企業価値評価および買収価格評価を実体験していく、濃密な2日間です - インベストメント・バンカーも利用する情報端末に触れる絶好の機会
ブルームバーグ社のご協力により、同社の充実したトレーニング・ルーム設備での講座実施が特別に実現。投資銀行などアドバイザーも情報収集に利用する、同社の最新情報端末から、対象企業の財務情報や、比較対象M&A案件の生の情報をクイックに収集することも、同時にご体験いただけます。
(ご希望者には、後日ブルームバーグ社がご主催予定の、同社情報端末の事業会社での先進活用事例や、企業価値評価以外も含めた便利なM&A関連アナリシスをご紹介する特別セミナーにご招待!)
募集概要
対象者 | ・経営企画・経理財務部門や、事業企画部門などで財務分析などを担当される方 ・現在又は今後、M&Aの検討作業、買収作業といった業務プロセスを担当又はサポートする可能性のある方 ※M&Aや企業価値評価の実務経験は問いませんが、基本的なファイナンスや財務分析の知識はお持ちの方を前提としております。 |
---|---|
講師 | 手島 直樹 氏 インサイトフィナンシャル株式会社 代表取締役 アクセンチュアを経て、日産自動車の財務部及びIR部にてコーポレートファイナンスの実務に従事。2008年にインサイトフィナンシャル株式会社を設立。事業会社での実務経験を活かし、事業会社の視点からコーポレートファイナンス分野でのコンサルティングを行っている。 著書に「まだ『ファイナンス理論』を使いますか?-MBA依存症が企業価値を壊す」(日本経済新聞出版社、2012年)などがある。株式会社マネジメントソリューションズ及び株式会社トライアンフコーポレーション監査役。 慶應義塾大学商学部卒業、ピッツバーグ大学経営大学院MBA、CFA協会認定証券アナリスト(CFA)、公益社団法人 日本証券アナリスト協会検定会員。 |
日時 | 【前編: 3月12日(木)】 13時から17時まで(休憩時間含む) 【後編: 3月19日(木)】 13時から17時まで(休憩時間含む) |
場所 | ブルームバーグ社 トレーニング・ルーム 会場住所:100-6321東京都千代田区丸ノ内2-4-1丸ノ内ビルディング21階 |
定員 | 定員30名 |
費用 (全て税別・1名様分) |
2日間 48,000円 [ご優待・割引価格] 個人会員(1割引) 2日間 43,200円 法人会員(2割引) 2日間 38,400円 ※弊会主催 M&A部会メンバーの方には、上記ご優待価格からさらに特別割引をご案内させて頂いております。詳細は事務局までお問い合わせください。 M&A部会の詳細はこちら |
今後の開講予定・ご講師陣:《体験型・個別スキルコース》
日本CFO協会では、今後M&Aに関わる可能性がある特に企画/管理部門の方々にとって必携の実務領域をコンパクトにカバーし、講師やファシリテーターとの対話、受講者同士のグループディスカッションなどを軸とした「体験型」の講座スタイルを通じて、以下のようなメリットをご提供可能な《体験型・個別スキルコース》の各講座について、順次開講の準備を進めております。
- 理論や知識の学習だけでなく、業務スキルとして習得・使えるようになる
- 専門家に、上手に無駄なく相談するためのツボがわかる
- 入門書/理論学習と、OJTとの間を埋めるブリッジとして最適
今後は、本コース《体験型・個別スキルコース》から複数講座をご受講になられた場合の受講特典(割引、付随サービス等)や、各スキル講座の受講者を対象とした合同懇親会(講師陣も交えた交流会)などの企画も検討しておりますので、皆様よりのご参加、ご要望の声をお待ちしております。
(詳細について決定次第、本サイト上にて、随時情報を更新していく予定です)
講座監修・講師ご予定一覧
スキル種別 <副題> |
各スキル講座監修・講師陣のご略歴 | 講座の特長とねらい |
---|---|---|
バリュエーション <ケースで学ぶ! 『分かったつもり』で終わらせない企業価値評価> » コース詳細はこちら |
インサイトフィナンシャル株式会社 代表取締役 手島 直樹 氏 アクセンチュアを経て、日産自動車の財務部及びIR部にてコーポレートファイナンスの実務に従事。2008年にインサイトフィナンシャル株式会社を設立。事業会社での実務経験を活かし、事業会社の視点からコーポレートファイナンス分野でのコンサルティングを行っている。 » ご経歴詳細 |
本講座では、実在する上場企業をケース題材として、M&Aに不可欠な企業価値評価のプロセスを、ステップバイステップで実体験いただきます。 経験豊かな講師が、皆様とディスカッションを重ねつつ、事業会社での実体験に基づきコーチング致します。 |
ストラクチャリング <ケースで学ぶ! M&A・企業再編スキームの重要論点と考え方のツボ> (仮題) |
宮口公認会計士・税理士事務所 代表 公認会計士・税理士 宮口 徹 氏 朝日監査法人において会計監査業務、大和証券SMBC株式会社にて株式公開支援業務等の投資銀行業務に従事した後、税理法人プライスウォーターハウスクーパースにて10年超にわたり、M&Aやグループ内組織再編、事業再生および事業承継に係る税務コンサルティング業務に従事 。 2013年より現職。 » ご経歴詳細 |
詳細準備中 |
デューデリジェンス <買収後に後悔しないためのデューデリジェンス、目の付け所>(仮題) |
オフィス ビジネス インスパイア代表/公認会計士 日本CFO協会主任研究委員 森本 親治 氏 青山監査法人(現あらた監査法人)、アオキインターナショナル常務取締役、ディズニーストア・マネージングディレクター、IBMビジネスコンサルティングサービス 流通消費財事業部長、新日本有限責任監査法人エグゼクティブ・ディレクターを歴任。 2015年より現職。 » ご経歴詳細 |
詳細準備中 |
ポストM&Aデザイン <クロスボーダーPMI再考: 過去案件見直しを含むPMIのタイミングと手法>(仮題) » コース詳細はこちら |
マーサー ジャパン 株式会社 グローバルM&Aコンサルティング プリンシパル 竹田 年朗 氏 株式会社大林組、マッキンゼー・アンド・カンパニー、ワトソンワイアット 、ベイン・アンド・カンパニーを経て現職。 日本企業の海外企業買収に対して、デュー・デリジェンスからPMIまで、幅広い支援を提供している。特に最近は、買収後のガバナンス・マネジメント体制の構築、組織統合、人事と戦略に関するグループガバナンスなどをテーマとしている。 » ご経歴詳細 |
本講座では、過去の海外買収案件に時を経て訪れた統合のチャンスを活かした事例に学ぶとともに、 今後行う買収にその知見をフィードバックし、あるべき統合の早期実現のポイントを明らかにします。 |
《M&Aエッセンシャル》ダイジェスト <M&Aで落とし穴にはまらないための21の心得> |
日本CFO協会 主任研究委員 野島 篤 氏(講師) デロイトトーマツコンサルティング等を経て、アビームM&Aコンサルティング設立に参画。10年以上の経験。国内外における数多くのM&A案件に専門アドバイザーとして深く関与。 東京大学工学部卒 同修士 » ご経歴詳細 日本CFO協会 主任研究委員 内田 亮 氏(ファシリテーター) 東京銀行(現 三菱東京UFJ銀行)を経て、外資系戦略コンサルティング会社に参画。15年以上の経験。コールセンター最大手「ベルシステム24」の代表取締役社長も経験。 慶応大学法学部卒 同修士、ダートマス大学MBA » ご経歴詳細 |
本講座では、「なぜM&Aは失敗するのか? 失敗を避けるため経営幹部・管理職層が共有しておくべき心構えは?」というテーマにフォーカスした法人研修向け《M&Aエッセンシャル》の内容を凝縮。 ≫《M&Aエッセンシャル》の紹介はこちら プレM&A/ディール実行/ポストM&Aの各段階で、必ず立ち返るべき各々7つの心得を解説し、また、ご受講者自身の問題意識についても、ファシリテーターとご一緒に掘り下げて頂きます。 |
※都合により上記各コースの内容、講座監修・講師については、追加および変更となる可能性がございます。予めご了承ください。
過去の開催講座
M&A能力開発プログラム《M&Aエッセンシャル》
公開講座(2日間コース)
『M&A能力開発プログラム《M&Aエッセンシャル》』は
- M&Aで直面する膨大な業務に埋もれず本質を見抜く力
- M&Aプロセス全体を俯瞰して前倒しで対応する力
- これらを実現するための組織内における共通言語の構築
に貢献可能な、全4回のセッションから構成される、M&A能力開発プログラムの中核モジュールです。
- 《M&Aエッセンシャル》の特徴はこちら
既に、同《M&Aエッセンシャル》をご導入頂いた企業様から高いご評価を戴き、参加者の94%がその意義をご実感されました。
M&Aエグゼクティブプログラム
日本CFO協会では、疑似体験型のM&A能力開発プログラムの実証テストの分析を通じM&A部会の発足とM&A能力開発プログラムの開発を進めておりますが、第一弾として企業経営の羅針盤たるCFOがM&Aに関する一連のスキルを身につけるための半日集中のエグゼクティブプログラムを過去2回実施し、好評を得ております。