「実証テスト」の目的
現在実施している「経理・財務スキル検定(FASS)」のオプション試験として経理・財務スタッフの英語力を測定する試験の構築を検討しており、今回その実現性及び有効性等の検証を目的としてパイロット版試験による「実証テスト」を実施した。
「実証テスト」の実施概要
実施方針
経理・財務スタッフが業務上、必要となる英語力(スキル)を適切に測定することを目的としているため、そもそもの経理業務に関する知識やスキルレベルに影響を受けない様な試験プログラムとすべく以下の要件にて「実証テスト」を実施した。
- 現在実施している「FASS検定試験問題」より30問を選定し、「日本語版試験」「英語版試験」を整備
- 「日本語版」「英語版」の順番で、それぞれ30分の制限時間で連続して受験
実施結果
(実施期間)2012年11月19日~2013年1月31日
(実施形式)IBT方式(Internet Based Testing)
(参加会社数)22社
(有効受験者数)254名
(平均点)日本語版:25.6点/英語版:19.3点 ※各30点満点
検証結果の要点
- 日本語版試験では7割以上(21点以上)正答した受験者が90%以上であったが、英語版試験では50%を割った。
- 受験者属性との関連性では、特に「役職」及び「経理・財務業務経験年数」と日・英それぞれのスコアとの相関性があるといえる。
- 経理・財務系資格取得者との関連性では、公認会計士/米国公認会計士/MBA/証券アナリストの資格保持者が日・英とも比較的高い正答率を示している。
- 英語系資格試験との関連では、最も受験経験者数が多かった試験が「TOEIC」であり全受験者の75%強を占めているが、725点以下のスコア保持の受験者で日本語試験及び英語版試験にわたり同レベルの成績維持が出来た受験者は30%を割っている。