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FASS検定|導入事例

アクタス税理士法人

1: FASSを導入した背景と経緯は?

1: 経理人材の育成に「体系的」「網羅的」「標準的」な最適ツール

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サントリービジネスエキスパート株式会社の経理センターは、サントリーグループの連結決算及びグループ内の大中規模会社の経理業務全般を担っています。また、グループ内の事業会社に経理人材を輩出していく役割も求められています。つまり、人材育成も重要なミッション、というわけです。

過去、社員教育については、参考図書を選定して配布したり、テストを作成したり、ほぼ内製でプログラムを用意していました。しかし、自前で人材教育を行うのにも限界があることから、教育において「体系的」「網羅的」「標準的」なツールがないかと探していたところ、FASSが開発中であることを知りました。2005年、試験的に受験したところ、実務スキルと、スコアの傾向がほぼ合致していることがわかりました。先に挙げた「体系的」「網羅的」「標準的」という要素も十分に満たしています。この結果を受け、継続的な導入を決定し、現在に至っています。

2: FASSの導入対象(受験対象)とその狙いや教育体系の位置づけは?

2: 簿記2級と並び、経理パーソンの「読み書きそろばん」的位置づけに

現時点では、新卒、中途問わず、新たに採用したスタッフ全員に受験を義務づけており、また、Bランクに達するまで継続受験させています。FASS導入前は、簿記2級を経理パーソンの「読み書きそろばん」として定義し、その取得を必須としてきました。しかし、現在はFASSのBランクと簿記2級が当社の経理人材に求められる二本柱。この二つの「読み書きそろばん」を基盤としてOJTを行うわけです。

受験した社員からは、「分野が網羅的なので、幅広い知識が必要となる」「経験のある分野ではわかりやすい問題が多い」などといった感想が届いています。やはりFASSは、実務とリンクした教育コンテンツなんですね。FASSの教材テキストをみっちりこなせばBランクは達成できる、というのが私たちの感触ですが、やはり実務が重要。「FASSの受験対策をすればスキルが上がる」ではなく、「実務能力がアップすれば、自然とFASSのハイスコアが狙える」という方向で啓発していきたいと考えています。

3: 対象ごとに要求するFASSのレベルは?(昇格条件など処遇とのリンクもあれば)

3: 人事評価の対象とはせず、メンバーへのキャリア指導材料として活用

FASSのレベル・受験データ

先述したとおり、新入社員と前年の試験でCランク以下だった社員が受験対象となります。現在の在籍者の受験結果を分析すると、7割超がBランク以上、3割超がAランクです。ただ、FASSのBランクは、あくまでも経理の「読み書きそろばん」の一つ。評価の基本は業務の成果ですので、FASSのスコアを人事評価や配属の材料に使うことはありません。

自己申告で報告された成績を担当マネジャーと共有し、キャリアアドバイスの材料として活用できればと考えています。そして、担当マネジャーは、当該社員の実務能力とFASSのスコアを比較検討し、伸ばしていく分野、補っていく分野をきめ細かく教育していく――これが理想的なフローです。

4: 今後の教育上の課題は?

4: モチベーションアップの材料として、FASSの発展に期待

最近、中途採用を行いますと、提出された履歴書の資格欄にFASSのスコアを明記する応募者を見かけるようになりました。経理業界における浸透ぶりを実感しています。各分野の専門性をさらに高めたアドバンス版の登場など、FASSのさらなるグレードアップにも期待しています。やはり、自分の成長度合いがわかると受験者のモチベーションも格段に違ってくるものです。

今後はBランク取得後に実務経験を積み、幅広い分野の弱みを克服し、全員がAランクを目指す、といったことも検討していきたいと思っています。

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