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FASS検定|導入事例

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1: FASSを導入した背景と経緯は?

1: 現状能力を客観的に把握するツールの必要性を感じていた

弊社は経理社員制度を導入しております。他部門から経理部門への転入や転出のケースも一部ありますが、基本的に多くの経理社員は入社から一貫して経理畑を歩んでいきます。こうした制度の下で、経理社員の教育を継続的に行っています。

その具体的な内容を申し上げますと、まず会社の経理の仕組みを習得する目的として、「単独決算」「連結決算」「税務関連」「財務(資金)関連」「管理会計」及び「経理システム」を基本の科目として設定しています。これら基本科目を原則として入社五年目までの経理社員を対象に、体系的な教育を行ってきています。

また、基本科目の教育をひと通り終了した中堅クラス以上の経理社員には、経理部門の重点テーマを推進していくうえでの課題を協議させ解決策を導くというケーススタディの場を設けています。その他には、会社として各自の自己啓発を促す意味で、経理分野の通信教育体系もかなり整備しています。

これまでは、こうした経理業務の基本科目とケーススタディを教育体系の柱にしてきましたが、今後は共通化された、幅広く各人の現状能力を把握するツールが必要ではないかと考えていました。そうした状況の中FASSの発足を知りまして、FASS第二回目の試験を先発隊として五名が受験し、その結果を受けて傾向を確認したうえで、第三回は七七名が受験しております。

2: FASSの導入対象(受験対象)とその狙いや教育体系の位置づけは?

2: 課長以下は必須で受験。FASSテキストも教育に組み込む

FASSの受験対象者として、新入社員から課長級以下の経理社員には必須で受験させています。課長職以上は任意としています。

れまでの受験結果を分析してみると、興味深い傾向が出ています。ある分野の得点率が低いとか、年齢層による傾きなどがあります。これらを更に分析していくことで、今後の経理社員教育をより充実していくうえでの参考データにできるのではないかと思っています。また、会計各分野の基本を学ぶにあたっては、FASS に基づいたテキストも非常に優れておりますので、これらも社員教育に組み込んでいきたいと考えています。

3: 対象ごとに要求するFASSのレベルは?(昇格条件など処遇とのリンクもあれば)

3: Cランクになるまで継続受験。実務に活きることを期待

これまでの受験結果がE及びDランクの経理社員については、Cランクになるまで継続受験の対象にすることにしております。

れまでに受験した経理社員の反応をみると、結果の良し悪しにかかわらず比較的良好であると受け止めています。個々人で結果の分析もしていますし、ステップ・バイ・ステップで上を目指してくれればいいと思います。人事制度とのリンクについては、もう少し実績が積み上がってからになると思います。なにより重要なのは、FASS が単なる知識に止まるのではなく、実務に使えたとの実感が増えていくことにあると考えています。様々な実務のステージで、「あの場面で質問されたことが出てきたな」と、パッと思い起こせるような効果が出てくることを期待しています。

4: 今後の教育上の課題は?

4: 地方や子会社の社員に新しいものにいかに触れてもらうか

地方の工場や営業所に所属する経理社員に、FASSなどを中心とした新しいものに触れさせるための仕組みづくりが一つの課題です。子会社の経理社員についても、意欲のある人は積極的に受験対象としていく方針です。もう一つの課題は、経理社員のジョブローテーションです。長い人は海外を二、三カ所、十年以上勤務するケースもあるなど、なかなか安定した年数にならない実態があります。FASSに基づく教育を海外で勤務する経理社員にも組み込んでいくことが、経理社員の知識面のばらつきを是正する一つのきっかけになればと考えております。特に海外に転勤すると、相対的に経理業務に携わる割合が下がる傾向がありますので、経理社員としての知識と能力を補完する意味で、FASSに触れる機会をつくっていきたいと考えています。

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