遅れをとった日本の財務教育 国際財務幹部協会連盟(IAFEI)や国際財務協会連盟(IGTA)の活動をはじめとして、世界各国で財務教育が本格化する一方、日本の財務教育は完全に遅れを取っていました。「会計」と「財務」の違いすら曖昧な日本のビジネス社会を、国際競争で勝ち抜けるレベルにまで高めたい。そんな思いから2000年10月、JACFOは発足しました。
世界の財務ネットワークと関係を結ぶ 先進的な財務戦略手法を日本に持ちこむため、発足と同時に米国最大の財務教育機関である財務プロフェッショナル協会(AFP)と提携。その後、2001年には国際財務協会連盟(IGTA)、2003年には国際財務幹部協会連盟(IAFEI)に加盟するなど、世界の財務教育のネットワークへの参画を進めてきました。
資格制度を導入 2000年にMBAのファイナンスコース「ジェネラルCFO資格」の認定をスタート。また、2001年にはAFPが実施する米国の権威ある財務資格CCMを「グローバルCFO資格(CCM)」として導入しました。 さらに、2004年には(社)金融財政事情研究会と共同で、中小企業の経理・財務スタッフをも対象とした入門資格「スタンダードCFO資格」、翌2005年にはその上級コース「プロフェッショナルCFO資格」の認定を開始。後者は、経済産業省の「地域金融人材育成プロジェクト」の内容を資格体系化したものです。
「経理・財務スキル検定(FASS)」を開発・実施 2004年に経済産業省が「経理・財務サービス・スキルスタンダード」を策定しました。これは、経理・財務部門の業務プロセスをフローチャート化し、各業務に求められるスキルを機能別・網羅的に整理したもので、内部統制構築の強化や人材育成、人材の最適配置、組織再編へと活用できるプラットフォームです。 JACFOは高度専門人材育成事業の一環として、このスタンダードをベースとした経理・財務スキルの検定事業を経済産業省より受託し「経理・財務スキル検定(FASS)」を開発。2005年からスタートしました。 経理・財務の定型的実務のスキルレベルを客観的に測る手段として、高い評価を受けています
「世界CFO会議」を東京で開催 2007年9月、国際財務幹部協会連盟(IAFEI)の年次総会「世界CFO会議」を国内に初招致。会議は「日本発の新しい経営財務マネジメントを目指して」をテーマに、東京のパレスホテルで2日間にわたり開催され、海外メンバー80名を含む総勢200名が参加しました。
FASS検定をアジアに展開 経理・財務実務スキルの国際標準化を目的に、国境を越えた測定ツールの開発を経済産業省より受託。アジア各国のIAFEI加盟協会の協力のもと、2011年より2年間、アジア10エリア・303社の日系企業スタッフ1,694人に「アジア版FASS検定」のパイロット版を受験してもらいました。その結果、実務スキルの客観的評価手法として国を問わず有効であることが証明され、「アジア版FASS検定」が正式スタート。2015年からは「グローバルFASS検定」としてさらに進化しています。
専門部会を発足 多様化する企業の財務部門のニーズに応えるため、テーマごとにメンバーが情報交換や他社事例の共有化を図る専門部会を発足。初年度の2014年度には「M&A部会」「次世代グローバル財務責任者部会」「国際税務部会」の3部会を設置しました。
一般社団法人に改組 2015年4月、一般社団法人に移行。これまで任意団体として行ってきたすべての活動は一般社団法人日本CFO協会(JACFO)が継承しました。
JACFOは今後も、団体としての社会的責務の重要性を十分に認識して活動します。 そして、引き続き経営・財務に関する実践的手法の調査・研究を進めていくとともに、意欲の高い企業人を会員に迎え、企業価値向上を担う日本版CFOの育成に努めていきます。
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